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ワクチンってなぜなかなかできないの?~卵からつくられるワクチン~

まりこ
みなさん、こんにちは!育児中の薬剤師、まりこです。
緊急事態宣言のお陰か感染者数が減少傾向にある新型コロナウイルスですが、まだまだ油断できない状態が続いていますよね。
お隣の国、韓国では規制緩和後にクラスターが発生しました。
そもそも、ワクチンっていつになったらできるのでしょうか?
お国ものんびりしているわけではなく、なかなかできない理由があったのです。
今回は、ワクチンについて詳しくまとめていきたいと思います。
今回のお話

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ワクチンと抗ウイルス薬の違い

ワクチンも抗ウイルス薬もどちらも同じ治療薬と考えがちですが実は少し違います。
また、抗生物質とも一緒に考えがちですが、これも誤りです。
それぞれの違いについて下記にまとめてみました。

ワクチン

ウイルス感染症の予防薬です。
人の体は、一度入ってきた病原体が再び体内に入ってきても病気にならないようにする仕組みがあります。
これを、免疫といいます。

この仕組みを利用したのがワクチンです。
予め病原体(毒性を弱めたり、無毒化したりして安全な状態にしたもの)を体内に接種することで、免疫をつくります。この病原体がワクチンなのです。
すると、いざ自然の病原体が体内に入ってきても免疫があるので退治してくれるというわけです。

抗ウイルス薬

ウイルス感染症の治療薬です。
細胞壁を持たないウイルスは、抗生物質が使用できないうえ、ウイルス全般に効果がある汎用的なアプローチは考えにくいです。
このため、これまで抗ウイルス薬は、HIV、インフルエンザ、B型・C型の肝炎など限られた感染症にたいするるものしか開発されていません。

抗生物質

細菌感染症の治療薬です。
抗ウイルス薬と混同しがちですが誤りです。
抗生物質は細胞壁をもつ細菌がターゲットになっています。
細菌は、生存するための機構を一通りもっており、増殖を止めるターゲットがいくつも考えられるため汎用的なアプローチがしやすいです。

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ワクチンの種類

ワクチンといっても大きく分けると生ワクチン、不活化ワクチン、トキソイドの3種類あります。
それぞれ、まとめてみました。

生ワクチン

生きたウイルスや細菌の病原性(毒性)を症状がでないよう限りなく弱くした製剤です。
弱毒化した病原体が体内で増殖するため接種後しばらく発熱や発疹などの症状がでることがあります。
自然感染に近い状態で免疫がつきます。

不活化ワクチン

培養して増やしたウイルスや細菌の病原体を加熱処理等の過程を経て、病原性をなくした製剤です。
体内で増殖することがなく安全性が高いですが、生ワクチンとくらべ効果が低いため複数回の接種が必要です。

トキソイド

細菌などの病原体ではなく、そこから出る毒素だけを取り出しホルマリン処理をおこなって無毒化した製剤です。(ちょっとむずかしいですね(;^_^A)
免疫を作る能力を維持する一方で有毒な毒素はありません。
不活性ワクチン同様に複数回の接種が必要です。

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ワクチンができるまで

ワクチンができるまでを「時間と費用」「作り方」にわけてまとめてみました。

新薬開発にかかる時間と費用

一般的に1つの新薬の開発には、9~17年の時間が必要とされています。
また、費用に関しても300億円以上も必要といわれています。

新薬開発は、創薬(2~3年)→前臨床試験(3~5年)→臨床試験(3~7年)→審査(1~2年)を経て薬事承認された後、薬価収載を経て販売にいたります。
販売して実用化された後は、患者へ投与のモニタリングが行われます。

作り方(インフルエンザの場合)

ワクチンの作り方は大まかに下記の6工程で行われます。

1.有精卵の準備
ワクチンの製造には、有精卵が必要です。
準備した有精卵を厳密に消毒し、38~39℃で11日間孵化(ふか)させます。

2.ウイルスの接種
有精卵にウイルスを接種します。

3.ウイルスの培養
ウイルスを接種した有精卵を室温、湿度の管理のもと48~72時間培養し、ウイルスを増殖させます。
その後、冷却しウイルスの増殖を止めます。

4.ウイルス培養液の採取
有精卵を割り、ウイルス培養液を採取します。
卵1個あたり約10mlのウイルス培養液が採取できます。

5.ウイルス培養液の濃縮と精製
ウイルス培養液を特殊な膜に通過させ、卵由来の不純物を除去します。

6.ワクチン原液調剤
1~5の手順で出来たワクチン原液を希釈調整、安定剤添加し、検疫工程を経てワクチンが製造されます。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?
主人がよくワクチンや抗ウイルス薬、抗生物質を混合していたので、今回まとめてみました。
なんとなくご理解いただけましたでしょうか?
それにしてもワクチンの開発にはとてつもない期間が必要なんですね。
それに製造に関しても卵から作るんですね。
凄い手間です。
新型コロナウイルスのワクチンができないのもうなずけます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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