
ワクチンで病気がうつるの?
ワクチンは病原体なので接種すると病気がうつると思われがちです。
しかし現在の日本では、そういったことはほぼないと言えます。
副反応がでる「生ワクチン」でも、実際は赤くはれたりする程度です。
しかも、生ワクチンが使用されることも少なくなってきています。
ですから安心してワクチンを接種してほしいんです。
生ワクチン
生きた病原体の毒性を免疫ができるギリギリまで弱めた製剤です。
自然に近い形で免疫ができるので、1回の接種で免疫ができるというメリットがあります。
しかし、副反応として病気の軽い症状がでることがあります。
不活化ワクチン
病原体の毒性を完全になくし、免疫のできる成分だけを残した製剤です。
免疫ができるまで複数回の接種が必要です。
しかし、その病気になる恐れはありません。
トキソイド
免疫ができるのに病原体の毒素が必要なものもあります。
その毒素に含まれる毒性をなくした製剤です。
「不活性ワクチン」とほぼ同じです。
ワクチンに水銀って入ってるの?
ネットでこんな画像をみつけました。
水銀と言えば、水俣病が有名ですよね。
だから水銀と聞くと「ドキッ」ってなっちゃいますよね。
結論から言うと、水銀が入っているワクチンと入っていないワクチンがあります。
そして、入れている水銀は「エチル水銀」という水銀なんです。
では、なぜワクチンに水銀が入っているのでしょうか?
昔、予防接種を受けた多数の子供が死亡する事件がおこりました。
当時使われたワクチンは、大瓶から一人ずつ取り分ける形で行われました。
この時、大瓶に病原体が紛れたことが原因でした。
「エチル水銀」は少量で強い殺菌作用があるため、使用されるようになりました。
日本では、二人以上に使用するワクチンには防腐剤を入れることが決められています。
現在では、汚染や投与量の間違いを防ぐために多くのワクチンが一回使い切りになっています。
ただ、インフルエンザのワクチンは「エチル水銀」が使用されています。
メチル水銀とエチル水銀
ちょっとややこしいお話なのですが、水俣病で有名になった水銀は「メチル水銀」というものです。
この「メチル水銀」ですが、体内に入ると体外に排出されるまで70日間かかるといわれています。
ですから体内に蓄積されやすいんですね。
そして水俣病の原因ともされた怖い成分です。
殺菌効果を期待してワクチンに入れられているのは「エチル水銀」というものです。
「メ」と「エ」の違いですね。
ややこしいです。
こちらは体内に入ってから体外に排出されるまで7日間といわれています。
しかも、これまで健康被害の報告はないそうです。
つまり水銀だからといって「危険」といっている方は、まったくの素人といえます。
ちょっと調べればわかる話なんですが、調べることもしてらっしゃらないんだと思います。
まとめ
最近、新型コロナウイルスに感染することを心配して、小児科でのワクチンを接種するのを控える傾向にあるそうです。私が働いている薬局の隣の小児科でも患者さんがかなり減っています。
しかし、ワクチンを接種することで様々な病気を予防することができます。
コロナに感染している方が来てうつってしまうという非常に低い可能性を心配するよりも、小児科でワクチンを接種してもらう方が、よっぽど子どもさんのためになるのではないかと思われます。
また、ワクチン接種や定期健診は通常の診察とは時間や待合室を分けている小児科もあるので、どうしても心配な方はそういう小児科を選ばれることをオススメします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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SNSでワクチンがとても危険だって投稿をあげてらっしゃる方がいたんです。
それを真にうけた方が「こわ~い」っておっしゃってたんです。
今回は、こんな怖いワクチンについて安全性のお話していこうと思います。