
もくじ
今回は、カテゴリを下記の3点に分かてお話していきます。
そもそも『赤チン』ってなんですか?
昔は、ちょっとケガをすると赤チンを塗れと言われたものです。子供心に、この赤いの何~?って思っていたものです。
それでは、詳しく『赤チン』について見ていきましょう。
赤チン=マーキュロクロム液
赤チンの正式名称はマーキュロクロム液と言います。
通称の赤チンは「赤いヨードチンキ」の意味で、同じ殺菌・消毒の目的で使われる希ヨードチンキが茶色なのに対して本品の色が赤いことからつけられました。
1919年にジョンズ・ホプキンス病院のヒュー・ヤング医師によって開発されました。
どうして『赤チン』を見なくなったの?
通称:赤チンは、下記のような経過をたどって家庭の救急箱から消えていきました。みなさんも久しぶりに実家の救急箱を開けてみませんか?
ひょっとしてまだ有るかもしれませんよ。
アメリカで流通が事実上停止
ヨードチンキなどより傷にしみないとされ、全世界の家庭の常備薬の一つとして長く使われていました。
しかし、1998年10月19日にアメリカの食品医薬品局 (FDA) によって、マーキュロクロム液の分類が「一般に安全と認められる」から「未検証」に変更されたことによってアメリカ国内での流通が事実上停止しました。
日本では、製造が中止
日本では、製造工程で水銀が発生するという理由から1973年頃に製造が中止されました。
しかし、常備薬として求める声は多く、海外で製造した原料を輸入することで現在も販売されています。
2019年5月31日をもって日本薬局方から削除され、「日本薬局方」を記載したパッケージでは売れなくなりました。
2020年12月31日に、水銀による環境の汚染の防止に関する法律によって国内での製造も規制される予定です。
1953年から赤チンを販売してきた三栄製薬は、全国から励ましの声があったため、20年末まで作り続けるといいます。
令和になっても元気な昭和の家庭薬
赤チンは、大人の事情で消えゆく運命のようですが、日本では、まだまだ元気な昭和の家庭薬があります。
思わず懐かしいと思ってもらえるラインナップを揃えてみました。
ヨーチン
「ヨーチン」の名で知られる希ヨードチンキはヨウ素を含んだ消毒薬で、赤チンとは成分が異なるため、今後も販売されます。ただヨーチンを手がける健栄製薬によれば、ニーズが少なくなり、出荷本数は減少傾向にあるそうです。
マキロン
赤チンやヨーチンから世代交代を果たした消毒液が「マキロン」です。マーキュロクロム液を意識してネーミングされた消毒液は無色で、止血や鎮痛効果もあったことや、当時としては珍しい樹脂製の容器で、女性でも片手で扱えるようにしたことでニーズを拡大しました。
オロナイン
発売から64年となる2017年に過去最高の売り上げ金額を更新したのが大塚製薬の「オロナイン」です。
40歳代以上はひびやあかぎれに大きいサイズの容器を、中高生はニキビ対策に携帯用など世代をまたいで利用されているそうです。
ケロリン
1925年に発売され、90年以上のロングセラーとなっている鎮痛薬「ケロリン」。販売する富山めぐみ製薬によると、当時から成分や製法は変わっておらず、現在も西日本を中心に売れ行きが好調だとか。
ケロリンは銭湯にある黄色い風呂おけでもおなじみですね。
現在でも全国で300万個の風呂おけがあり、映画「テルマエ・ロマエ」に登場し、年間5万~6万個が出荷されているといいます。
まとめ
みなさん、いかがでしたでしょうか?
『赤チン』ってみなくなったなあと思っていたらこんな大人の事情があったんですね。
子供のことは、これを塗られると真っ赤になって、かすり傷でも大けがに見えたものです。
2020年には、消えちゃうと思うとなんだか寂しい気持ちになっちゃいますね。
皆さんの自宅の救急箱には、まだありましたか?是非、確認してみてくださいね。
今回のお話への質問やご意見は、下記LINE@までお気軽にお問合せくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回のテーマは『赤チン』です。
というのも若いスタッフから、「お客さんが赤チンと言っていますが、赤チンってなんですか?」って聞かれたんです。
そう言えば『赤チン』ってめっきり見なくなりましたよね?私も子供のころに使ったことはありますが、最近は全然見ません。
そんな『赤チン』についてまとめていきたいと思います。