
ちまたには科学的根拠がない健康情報があふれている
インターネットの発展もあり、健康に関する情報が入手しやすくなったが、その一方で多くの間違った情報もあふれかえるようになってしまった。はたして、今あなたが信じている健康情報は本当に正しい情報でしょうか?
「科学的根拠のない健康情報」とは、一見正しそうな以下のようなものが該当します。
- 炭水化物は健康に悪く、食べると太る。
- βカロテンやリコピンは健康に良い。
- 果汁100%のフルーツジュースは健康に良い。
これらはすべて間違いと言っていいでしょう。
「炭水化物は健康に悪く、食べると太る」の嘘
「炭水化物は健康に悪く、食べると太る」という考え方は、実は正確ではありません。炭水化物の中にも「健康に良く、食べてもあまり太らない炭水化物」(健康に良い炭水化物)と、「健康に悪く、食べると太る炭水化物」(健康に悪い炭水化物)があるからです。
健康に良い炭水化物・・・玄米、全粒粉、蕎麦のように精製されていない炭水化物
健康に悪い炭水化物・・・白米、小麦粉、うどんのように精製されている炭水化物
「βカロテンやリコピンは健康に良い」の嘘
βカロテンを含んだ緑黄色野菜そのものは病気の予防に役立つと考えられているものの、緑黄色野菜からβカロテンを抽出しサプリメントとして摂取すると、逆に膀胱(ぼうこう)がんや肺がん(ただし喫煙者に限る)の発症率が高まることが、複数の研究によって明らかになっているそうです。
「果汁100%のフルーツジュースは健康に良い」の嘘
実はフルーツジュースと加工されていない果物とでは、健康に対する影響が180度異なることがわかっているそうです。
最新の研究によると、フルーツジュースを多く飲んでいる人ほど糖尿病のリスクが高い一方で、果物の摂取量が多い人ほど糖尿病のリスクは低いことが明らかになっているそうです。びっくりですね。
医師や栄養士が正しいとは限らない
「でも、医者や栄養士がそう言っていたのに……」と思う方もいるかもしれない。専門の資格を持っていると正しいことを発信しているように見えるが、残念ながらそうとは限らないみたいです。
医学部ではあまり食事や栄養のことを習わないため、医師は食事に関するきちんとした知識を持っていないことも多いみたいです。
栄養士は、「このような食事をすれば健康になる」というルールを一般人に指導することに関しては秀でているが、そのルールがそもそも本当に科学的根拠に基づく正しいものであるかどうかを判断するために必要な専門知識(統計学や疫学と呼ばれる学問)を持っていない人もいるみたいです。
健康に良いかどうかで5つのグループに分けて考える
すごく単純化して考えてみると、すべての食品は5つのグループに分けられる。健康に良いことが複数の研究で明らかになっている食品をグループ1として、健康に対して悪影響があることが複数の研究で示されているものをグループ5とする。
皆さんが新聞やテレビなどのメディアで毎日のように目にしている「体に良いということが最新の研究で明らかになった」とうたわれる食品のほとんどはグループ2の食品だそうです。
つまり、健康に良いという研究結果が1つ2つあるかもしれないが、本当に体に良いのかどうかまだ確定的なことは言えない段階の食品ということになります。
不動の「本当に健康に良い食品」5つ
では、具体的にどのような食事すればよいのだろうか。健康になりたければ、前述のグループ5の健康に悪い食品をグループ1の健康に良い食品と置き換えればよいのです。
数多くの信頼できる研究によって本当に健康に良い(=脳卒中、心筋梗塞、がんなどのリスクを下げる)と現在考えられている食品は、①魚、②野菜と果物(フルーツジュース、ジャガイモは含まない)、③茶色い炭水化物、④オリーブオイル、⑤ナッツ類の5つです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回の内容は、加工肉、赤い肉、白い炭水化物などは「体に良くない」と説明しているのであって、「食べるべきではない」といっているわけではないそうです。
甘いものが好きな人にとっては甘いものを食べることで幸せな気持ちになり、幸福度が上がります。そういう人にとっては、甘いものをゼロにすることで健康にはなるけれども人生がまったく楽しくなくなってしまいますね。
そのような場合には、幸福度と健康をてんびんにかけて、毎日少量の甘いものを食べるという食事を選択することも大切ではないでしょうか?食事によって得られるメリットとデメリットを十分理解したうえで、何を食べるかを選択すべきですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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さて、今回のテーマは『健康に良い食べ物』です。テレビ等の報道では、やれ納豆がいいだの、こんにゃくがいいだのと言っていますが、それって医学的に見て本当なのでしょうか?私の恩師も実はマイタケが体に良いという特集の番組では必ずといっていいほど、登場します(笑)。
何気なくネットを見ているとこんなことが書かれていましたので、内容をかいつまんで紹介します。