
『自閉症の原因は食品添加物?』の記事概要
さて、まずは、記事の概要についてお伝えしようと思います。
原文はあまり読んで欲しくはないのですがエビデンスがいるので、リンクを載せておきますね。
『自閉症の原因は食品添加物? 米大学での調査で示唆』
食品添加物に含まれるPPAが脳に影響
「自閉症の原因は、食品添加物かもしれない」という趣旨の内容を、米セントラル・フロリダ大学(UCF)のチームが発表しました。
チームは、自閉症の子の便にはプロピオン酸(PPA)が非常に多く見られ、また腸内細菌は、そうでない子と異なること発見しました。
そこで、ヒトの神経幹細胞を1年半にわたり大量のPPAに暴露するという実験を行い、その結果から、PPAは脳細胞を損傷することが示唆されました。
ニューロンが減少し、その一方でグリア細胞が過剰に生成され、脳内のバランスが崩れるのだそうです。
このようなことが起こると、脳がコミュニケーションする能力が阻害され、自閉症の子に見られることが多い行動(反復行動、他者とのコミュニケーションが難しいなど)が引き起こされる、と研究チームはUCFの発表文の中で説明しています。
ヒトの腸内に存在するPPA、過剰だと有毒
チームは、過剰なPPAは有毒になり得ると考えています。
加工食品などに使われているPPAを妊娠中に過剰に摂取すると、腸内細菌のPPAが増える可能性があり、胎児の脳の発達に影響し、グリア細胞の増殖、神経構造の異常、炎症の増加などを引き起こし、自閉症のリスクを高める可能性があると説明しています。
今回の研究により、過剰なPPA、グリア細胞の増殖、神経回路の損傷が、分子レベルで自閉症に関係しているということが、初めて発見されたと話しています。
とはいえ、臨床的な結論を出すには、さらなる研究が必要だとして、引き続き詳しく調べていく予定だそうです。
記事の検証
プロピオン酸(PPA)とは?
自然界にも微生物の代謝産物として存在し、みそ、しょう油、パン生地、ぶどう酒、チーズなどの発酵食品に含まれています。
カビや芽胞菌(耐熱性の細胞を作る細菌)の発育を阻止しますが、パンの発酵などに用いられる酵母にはあまり影響を及ぼさないことが特徴です。
特有の臭気があるため使用例は多くないです。
使用対象食品:チーズ、パン、洋菓子など
過剰なPPAの量の定義が無い
『公益財団法人 日本食品化学研究振興財団』では、プロピオン酸の使用量を下記の通りとしています。
チーズ:3.0g/kg
パン、洋菓子:2.5g/kg
しかし、記事の中では、「過剰な」と表現していますが具体的のどのくらいなのか明記が無いのです。
どんな添加物も大量に摂取すれば毒になりうるのは、過去の記事
『食品添加物は本当に危険なのか?食品添加物の役割と安全性!』
でもご紹介したとおりです。
食品添加物が原因?
記事の表題は、『自閉症の原因は食品添加物?』となっていますが、あたかも食品添加物全てが自閉症の原因かのようなイメージを与えています。
今回の記事は、食品添加物の1つ「プロピオン酸」が原因の疑いがあるっていうだけの記事なんです。
しかも、どれぐらいの量を摂取すれば危険なのかも明記されていません。
記事の危険性
今回のような記事は、一部の健康食品等を販売しているネットワークビジネス等のネタに使われそうです。
不安をあおるだけあおり、自社の製品の購入を勧める手法です。
みなさんも気をつけてくださいね。
過去に発売された『買ってはいけない』という著書も同じです。
「添加物が毒だ!」というまことしやかな嘘が一部の健康食品を販売しているネットワークビジネスのネタに使用され、嘘が蔓延している現状です。
大手企業もそれを意識して、『無添加』とか表示したりしています。
しかし、『無添加』の定義が無いのってみなさんご存知ですか?
添加物は、日本では厳重に管理されていて、その基準を満たしたものが皆さんのお口に入っていますので、安心してほしいです。
しかし、今回の記事がそんなに大きな話題にはなっていないので、きっと日本の基準では問題ないのだと思います。
まとめ
さて、今回の記事はいかがでしたでしょうか?
こういう添加物ネタって無くならないですよねぇ。
健康でありたいという気持ちはみな同じなんだろうと思うのですが、ネットで調べればすぐに真実が見えてきますので、みなさんも何か情報を見つけたら疑うことから始めてみてくださいね。
今回の記事に関する感想や質問は、下記LINE@まで気軽にお問合せくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
昨日、主人がネットで
『自閉症の原因は食品添加物? 米大学での調査で示唆』
という記事を見つけたんです。
私は、びっくりして、またこんな記事が出た!!と思いました。
今回は、この記事について検証してみたいと思います。